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かんそうおきば

ポエミー

英雄の運命うんぬん

ブログの記事の賑やかしに英雄の運命の時のツイッターのログ載せとく

 

ベートーベンについて

英雄の運命におけるベートーベンはほんとに不器用で自分勝手で愛されたがってる人物なんだなあと思って 素晴らしい曲を書き上げてどんなに沢山の賛辞を得てもベートーベンの承認欲求が満たされることは無い たった1人に褒められるまでは 父の呪い

父の呪いを受けて「完璧な」天才であることにこだわり続けたベートーベンにとって「耳が聴こえない」っていうのは認め難い欠点であってその欠点を抱えている限りは自分は天才であると心から思えなかったのかなあ というか「これでは父に褒められない」という気持ち?

そんなベートーベンだけど紛うことなき「天才」であって 周りはそれを受けてベートーベンに憧憬の眼を向けるんだよな それすら呪いを受けたベートーベンには見えていなくて いい曲を書いている!という自信はあるのに最後のピースだけが足りない

そんな呪いを受けたベートーベンが唯一「良くしたい」と拾い上げたのが甥であり息子のカールで でもベートーベンには本当に音楽しか無いから育て方が分からず自らに呪いをかけた父親と同じ道を歩んでしまう

これでベートーベンに才能が無ければベートーベンはここまで呪いに囚われることは無かったんだろうなあ カールもまたベートーベンに呪いをかけられたけどカールはきっと軍人として生きていくしベートーベンのように「天才」であることに固執しない 英雄の運命はベートーベンが天才だから生まれた話

 

シューベルトについて

英雄の運命においてはベートーベンが圧倒的才能の持ち主として描かれていてシューベルトの才能に関してはあまり触れられなかったけどシューベルトも偉大な作曲家であることに変わりは無くてツェルニーやカール、シンドラーに比べたらとてつもない才能の持ち主で

そんな存在がベートーベンの死後前触れも無くやって来て勝手に死んで それでいてベートーベンの本心を聞いて去っていくんだよな…… ベートーベンが本心を話したのは甥でも弟子でも秘書でもない(シンドラーは聞いてたけど聞いてないフリだったから)赤の他人 というか赤の天才

赤の他人だからベートーベンも本心話せたんだろうけどシューベルトが居なかったらきっとここまで話は丸く収まらなかったんだろうなと思った ベートーベンのただの「ファン」であるシューベルトがベートーベンの魂の救済のきっかけを作ったのかなあと

天才という共通項があったからこそシューベルトはベートーベンをどこかで理解して共感してそうして背中を押したのかなあ ベートーベンが本心をさらけ出すように

 

シンドラーについて

シンドラーは4人の中で1番ベートーベンを偶像化して見ていたように感じた 貴族に媚びないベートーベンに憧れて家族に音楽家になりたいと許しを請い、やっとベートーベンの弟子になれると思ったら戦争に招集、ベートーベンは免除の嘆願書を出すのに「貴族に媚びるのはアンタらしくない」とつっぱねる

天才ベートーベンはこうあるべき と1番拘っていたのはシンドラーなんじゃないかなと 自分がピアノを弾けなくなったことも相まって だからシンドラーの書く自伝はツェルニーを引き止める道具でもあったけどシンドラーにとっての「おれのかんがえる最強のベートーベン」の側面もあった気がする

霊感強く産んでくれてありがとうお母さん!!!っていうセリフからこの伝記を書くことを決めたのはシンドラーなりの恩返しなのかなあ シンドラーの伝記でツェルニーを引き止めることに成功したしカールはベートーベンと仲直りしたしシンドラーは最悪な秘書だったけど最後に最高の働きをしたんだなあと

 

ツェルニーについて

ツェルニーは10歳(8歳?)から弟子入りして30年近く音楽と生きてきたのにベートーベンが死んですぐ「音楽をやめる」と言えてしまうのは相当自分の才能の無さに辟易していたんだなあと思った それでもずっとベートーベンの下で音楽を続けていたのはひとえにベートーベンに褒められたかったのかな

先生に褒められる音楽を!先生を超える音楽を!っていう感情がツェルニーの作曲のエネルギーになっていて でも超えられなくて……って30年 シューベルトはベートーベンを超えたいと思わずただ好きなように作曲していて、そこが大成したシューベルトとそうならなかったツェルニーの違いかなと思った

結果的にツェルニーは音楽を続けていく決断をするけどその方向性は「ベートーベンを超える」から「ベートーベンを超えずとも自分の出来ることを」というものに変わったんだろうな ベートーベンからの呪いがとけて現状歩んでる道以外の道を選んだツェルニーの曲が現代でも残ってるのってすごい

 

カールについて

カールは完全に被害者……ベートーベンとベートーベンの父による呪いをうけて行き着いた結論が自殺ってベートーベンたちの呪い深すぎでしょう…… ベートーベンはカールにどこか自分を重ねていたような気がするんだけどカールもカール自身を見て欲しくて自殺という手段を選んだのかな

あんなに厳しく指導されて音楽家になることを強いられたにも関わらずベートーベンを憎みつつもベートーベンの音楽は愛してるっていうのがベートーベンが天才であることをしみじみと感じさせるなあ 音楽なんて嫌い!ピアノなんて見たくない!なんていうふうになったっておかしくないと思うのに

「おじさんの甥じゃなければ良かった」っていうセリフはカールの複雑な気持ちがめちゃくちゃ感じられてすごく良かった 叔父として愛したい気持ちはあるけど恨みもあって、さらに彼の作る曲は大好きで ベートーベンが他人だったら曲だけでなく本人のことも愛することが出来たのにっていう悲しみ

ベートーベンの歓喜の歌をカールが生きていたことの喜びの表現として作ったっていうのがベートーベンがとことん音楽しか取り柄がなく素直に言葉で表現出来ない人なんだなあって感じて泣ける あと少しでもベートーベンが平凡であったらきっとこの2人は上手くいってた

カールはきっとベートーベンが死ぬまでベートーベンは自分を愛していないと感じてたと思うけどそうじゃないんだよなあ 愛してるのに表現出来なくて 唯一の取り柄で表現するけどそれも伝えられないだけなんだよ…… ああ〜〜〜〜〜〜〜〜取り持ちてえ〜〜〜〜二人の間〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

これからカールは戦場に赴く度にベートーベン「英雄」を思い出すし歓喜の歌を聴く度にベートーベンの愛を感じるんだ…… 死は現実を美化する