LILIUMかんそう
ああ〜〜〜〜 観た 観たよ……
あらすじ
少女のヴァンプ(吸血鬼)が繭期(人間で言うところの思春期、判断力が鈍ったり情緒が不安定になったりする)の間過ごすクラン(学校のようなもの?LILIUMでは隔離施設のように描写されている)で、リリィは友人のシルベチカがいないことに気づく。他の友人たちに聞いてみるも彼女らは「シルベチカなど知らない」と言う……。
的な話
ここからリリィがシルベチカを探したりひょんなところからクランの謎が解けたりする。
TRUMPではクランがヴァンプという一つの社会によって作られた箱庭だったけど、LILIUMではクランを作ったのは男子寮からしょっちゅう女子寮へと遊びに来る(という設定の)ファルス
このファルスはTRUMPのソフィの3000年後の姿だったわけですね〜〜〜ソフィめちゃくちゃ闇落ちしとるやんけ ソフィは3000年前、TRUMPであるティーチャー・クラウスによって望んでいないにもかかわらず不死になっちゃうわけですが今度は自分が有無をいわさず不死を植え付ける役割に……
不死にされた時ソフィはめちゃくちゃ絶望したというか、「なんでこんなことするんや!!!」ってなったと思うんだけど、自分にされて嫌なことを平然と女の子たちにするようになっちゃったんですね。3000年の月日って怖い というか3000年も経っちゃうと不死が当たり前のものになって、不老不死じゃなかった時の感情なんて忘れちゃうのかな
ソフィはTRUMPの時は孤独なんて怖くないぜ!俺に構うんじゃないぜ!な一匹狼な性格(というか環境によってそうならざるを得なかった)で、LILIUM時よりも孤独を怖がってなかったように思う それが不死によって永遠の時間を手に入れてしまったばかりに孤独が最大の恐怖に取って代わったんだろうなと……
まあそりゃ終わりの見える孤独と終わりの見えない孤独じゃあどっちが怖いかって聞かれたら後者の方なんですよね
序盤の方では「庭師」ってクラウスのことかなって思ってました 庭師=TRUMPなんだろうなとは思ってたけど私の中でソフィは完璧なTRUMPでは無く亜種だと思っているので(死ぬ方法が一つでもあるという点において)劇中で語られるTRUMPは本物の?大元の?TRUMP クラウスかなあと
あのラストでのクラウスの正気を保ってない様子からすると新しい「アレン」を作ろうとしても不思議ではないなあと
でも考えたらクラウスとソフィの求めたものってちょっとずつ違うように思う クラウスは自分の感情一つが全てのヴァンプを動かしてしまうという重圧、それにより血盟機関に監視されてしまう生活、そんな窮屈さを覆してくれる「自由」を渇望していたと思うんですけど、ソフィが求めてたのは「友達」
望んでいないのに手にしてしまった「不死」によって生じた圧倒的孤独に耐えるために擬似クランを作ってお人形をたくさん作るんですね
LILIUMはソフィによるシルバニアファミリーや……………………
ここでTRUMPのアンジェリコのセリフ「お友達」を思い出すとなんだかキュンとなってしまう……この「お友達」、仲間を噛んでイニシアチブを握った時に服従させた仲間を「お友達」と呼ぶんですよねアンジェリコは まあどう考えてもお友達じゃない 主従関係だし
ソフィの作り出した「お友達」もまた本当のお友達じゃないんだ〜〜…………
そもそもソフィって友達居なかったじゃないですか ダンピールだって蔑まれて生まれ育ったから話しかけてくれるウルにも戸惑ってしまう
LILIUMにもまたダンピールが出てきます マリーゴールド 彼女は生まれた人間の里で蔑まれ、母からも「あなたを産んだのは間違いだった」と言われ、終いにはヴァンプたちにもドブネズミと蔑まれる……
これきっとソフィもこんな感じだったんだろうなあと思うと俄然ウルってソフィにとってめちゃくちゃ重要な人物だったんだなあって気がしてきます
ウルはウルで自分も実はダンピールだからソフィに優しくしてたわけだけどソフィにとっては初めて優しくしてくれる救世主みたいな存在なんですよね それこそLILIUMにおけるマリーゴールドからみたリリィ。マリーゴールドは唯一手を差し伸べてくれたリリィにしこたま執着することとなるんですが、TRUMPではソフィはそこまでウルに執着していないように見えました
見えただけでした
自分の血液から作った不老の力を与える薬に「ウル」って名前付けちゃうんですよね………………………………
も〜〜〜めちゃくちゃ孤独に苦しめられてるじゃないか…………不老不死となり、自分は死ねない状況で自分の腕の中で死んでいった親友 きっとソフィが作りたかったものは「友達」であり「ウル」なんだろうな…………不器用にも程があるだろソフィ…………
そんなこんなで作った女の子たちが集団自殺しちゃって今までの努力がパーになっちゃったソフィが呟く「まあいいか」はほんとに懲りてねーなこいつ!!って感じですね これってソフィによる永遠の中での暇つぶしなんだなあって感じました どうせ時間はたっぷりある……って呟くソフィはなんだか淡々としていてゾッとしたんですが、ソフィはこれからどんどん感情が無くなっていくんだろうか……むしろ感情がなくなったほうがソフィのためなのかもしれない
ソフィが去ったあと1人目覚めてしまうリリィはほんとに可哀想だなあと思います 一緒に暮らしてたみんなはちゃんと死ねたのに 同じく800年生きてたスノウだって死ねたのにリリィだけ死ねない ほんと不老不死には孤独がついてまわるんだなあ これソフィが居なくなってから目覚めるっていうのがまた辛いですね どうしたらいいか分からんでしょ…………
そういえばこの世界において他のヴァンプは存在するんでしょうか 言ってしまえばこの舞台となったクランはソフィの作ったシルバニアのおうちでリリィたちはシルバニアファミリーなわけで この他にヴァンプの社会はまだ存在しているのしょうか
もともとヴァンプには寿命はあるようだし滅びていてもおかしくはなさそうだなあ
でもそもそも繭期のヴァンプを集めているってことはそれなりの数のヴァンプは存在しているのかもしれない……
は〜もうまだまだ謎が多い……スペクターが観たい……
追記
二輪咲きを観ました
んん〜〜〜〜〜?ってなった 肩まで浸かってた沼に頭まで沈められた感じ……
とりあえず
・200年前の話
・リコリスには誰も話しかけていない(見えていない)
・チェリーはダンピールに異常に反応する
・スノウは200年前にすでにイニシアチブから逃れかけていた
こんな感じ?
本編ではキャメリアとシルベチカは恋人だと描かれていたけれど本当の恋人はシルベチカの中にいるリコリスだったっていう 怖いよう……
キャメリアが愛していたのはシルベチカただ一人だけど本物のシルベチカはキャメリアのことなんも思ってないのしんどすぎるな……相対的にシルベチカは自分のあずかり知らぬところでチェリーを裏切ってしまうんだ……す、すえみつけんいちぃ……
後色々ここで気づいてうわってなったのがファルスの綴りがFALSEであること自分で名づけたんでしょう……trueの反対はreverseって頭になってたからあっああ〜〜つらい〜〜〜
観終わった後すえみつさんのツイッターめちゃくちゃ遡ってたら「ソフィには少女たちが不死であることを確認する方法が一つだけある 彼が彼であるがゆえに気づけないけど ヒントはスノウとのダンスシーン」ってあって なんなんだ
薬を飲ませるのをやめるとかかなあって思ったけど別にスノウとのダンスシーン関係ないしなあ スノウのダンスシーンで何があったんだって思い返してみるとダンスして スノウが「怖いよ〜」ってしてファルスがスノウを殺そうとするけどスノウの一言で思いとどまるってことだと思うんだけど〜〜ど〜〜〜〜〜
それがなんだっていうんだ〜〜〜〜〜〜〜
スペクターが観たいです