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かんそうおきば

ポエミー

DisGOOnie TheTempestを観た

友人から借りたDVDで観ました

西田大輔作品はもふ虎と舞バサ、コーネリアくらいしか観てないんですが観てると「らしさ」を感じますね

 

あらすじ

 

物語は嵐から始まる。水夫の必死の抵抗も虚しくナポリの王アロンゾー一行を乗せた船は沈没してしまう。

ところがこの嵐はかつて実の弟アントーニオとアロンゾーに裏切られ国を追われたかつてのミラノ公爵、プロスペローが起こしたものだった。アロンゾーたちは死んではおらず、ここからプロスペローの復讐劇が始まる

という実際のシェイクスピアの劇が劇中劇となって登場する話。天才、シェイクスピアテンペストを作り上げていく過程が描かれる

シェイクスピアは本棚の中の本から手紙を見つける 差出人のわからない手紙と同時に現れる妖精シーリーズ 彼女はシェイクスピアの劇の最後のセリフを盗みに来たという。

ある日シェイクスピアは親友であり同じ劇作家のマーローにとある相談をされる。その相談は「一目惚れをした女性を守るため、自分になりすましてほしい」というものだった。マーローが一目惚れをした女性、ヘレーネの話していると謎の男が手紙を落として去っていく。その手紙には「お前の愛した女を殺す」と書いてあった……。

 

的な話

 

話としては天才同士が互いの才能に嫉妬し合うという話かな そこにシェイクスピアとアン、マーローの恋も交わってややこしくなっていく感じ

マーローもまたシェイクスピアと同じ新進気鋭の劇作家かつ俳優でしかもイケメン そりゃシェイクスピアも嫉妬しますよね。ところが向こうもシェイクスピアの才能に嫉妬しているという お前はそれ以上手に入れてどうすんだ〜

ネタバレを言ってしまうとシェイクスピアが見つけた赤い手紙はアンがマーローへの想いを綴った恋文であり、アンはその想いを殺すために文字にして誰も見つけられない本棚へと隠した……見つかってるけど 一番見つかっちゃいけない人に見つかってるけど。

でもアンはシェイクスピアを愛していなかったかというとそういうわけじゃないんですよね シェイクスピアの隣でシェイクスピアを支えることをなんの苦痛にも思ってない。愛してるから。でもマーローに惹かれてしまう。これもまた愛。アンは二つの想いを抱えつつ考えて、シェイクスピアの妻であることを選ぶんですね。それでもシェイクスピアにはアンの心の一部が誰か自分以外に向けられていると気づいてしまうんだ〜彼が求めているのは「純愛」だから。あれっメンヘラか?

テンペストっていわば「赦し」がテーマの舞台で、主人公のプロスペローは最終的に全員を許すんですよね。全て。赦しというものは無条件の上で行うから意味があるというか、何かを条件に赦すというのは、赦した方もまたその条件に縛られているっていう考え方を題材に作られた舞台 らしい(調べた)

それに沿うようにシェイクスピアも最後ぜーんぶまるっと許しちゃうんですよね。自分を殺そうとしたマーローも心だけとはいえ浮気したアンも何もかも ここでシェイクスピアとプロスペローがカチッと重なる

アンからマーローへの手紙を見つけ、またマーローへの嫉妬からマーローを貶める作戦を思いつきヘレーナを使って巧妙にマーローを追い詰めます それがあまりにも巧妙で鮮やかなもんだからまるで魔法。途中のダンスでシェイクスピアがみんなを操っているようなシーンがあるんですけどまさにその通りだったっていうね。全てがシェイクスピアの思惑通りに物事が進んでいく…… 天才だからこそこんなことができるんですね そりゃマーローも嫉妬しちゃうでおい

テンペストは言ったらシェイクスピアが復讐のために書いてる舞台だから正直結末がどうなろうがどうでもいいんですよね だからラストの言葉もなかなか見つからない でも最終的にシェイクスピアは全てを許すから、プロスペローも全てを許すしそもそも舞台が完成したんだなあと。

シーリーズとミランダはなんだったんだろう 見てる最中はシェイクスピアの中の一つの人格かなあなどと思っていたんですけど妖精?なのか?

ミランダはシェイクスピアが夢見た「理想のアン」かなあと思いました。純愛を貫き、シェイクスピアの理想的な愛を体現している存在 でもシェイクスピアはアンを許したのでミランダが必要なくなったのかなあ なんかそこらへん色々設定あるんだったらごめんなさいという感じ

そういえばミランダの役を女の子にやらせる!というシェイクスピアの提案にみんながギョッとするシーン なんでかなあと思ったら昔のイギリスって女性が演じることを禁じてたんですね ためになったぞ〜

歌舞伎もそうですけどなんでこう舞台芸術っていうのは女性を排除しようとするんだ もちろんそうじゃないのもいっぱいあるんだろうけど 無知ですまん

舞台セットが本棚をうまく利用していて面白いなあと思いました 高さのあるセットの上に女性が立って地面に男性が立っているのはロミオとジュリエットのオマージュかなあなんて思ったり 考えすぎかなあ

ところでこの舞台西田作品なのに殺陣ないなあと思って その分ダンスシーンがたくさんあって綺麗でした でも紙が散らばっているところであんなに踊って滑ったりしないのか!?ってヒヤヒヤしてしまった 我ながら余計なお世話だなあ